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help リーダーに追加 RSS E.T. ; 観た映画、Jan 09

<<   作成日時 : 2009/01/09 01:29   >>

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E.T.(1982)
E.T. THE EXTRA-TERRESTRIAL
115分

監督: スティーヴン・スピルバーグ
製作: スティーヴン・スピルバーグ
キャスリーン・ケネディ
脚本: メリッサ・マシスン
撮影: アレン・ダヴィオー
特撮: ILM
特殊効果: カルロ・ランバルディ
音楽: ジョン・ウィリアムズ

出演: ディー・ウォーレス メアリー
ヘンリー・トーマス エリオット
ロバート・マクノートン マイケル
ドリュー・バリモア ガーティー
ピーター・コヨーテ キーズ
K・C・マーテル グレッグ
ショーン・フライ スティーヴ
トム・ハウエル タイラー
エリカ・エレニアック エリオットの同級生

森の中に静かに降り立つ異星の船から現れる宇宙人たち。だが彼らの地球植物の調査は人間たちの追跡によって中断される。宇宙船は急いで空に舞い上がるが一人の異星人が取り残されていた。森林にほど近い郊外に住む少年エリオットは裏庭でその異星人と遭遇、彼をかくまう事にする。兄と妹を巻き込んで、ETと名付けられたその異星人との交流が始まったが、ETの存在を知っているのはエリオットたちだけではなかった……。
 地球の探査にやって来て一人取り残された異星人と少年の交流を暖かく描き上げたSFファンタジー。お涙頂戴の作りにいくら否定的になっても、ツボを心得たスピルパーグの演出には泣かされるが、それを耳にしただけで涙腺が緩むジョン・ウィリアムズの驚くべきスコアなくしてはこの作品の成功は考えられない。素直に楽しむに限る。

映画データーベースによると上記のようになるのだが、スピルバーグの衝撃は単にジョーズではじまったのではなく私にとっては「未知との遭遇」に始まる。 そして始まったと思えばそこで頂点を迎えていた、とわかるのは後年のことだ。 それまではアメリカ娯楽映画の方程式どおり、危険が迫り、対決があり、AがBを如何に駆逐するか、問題解決するかというプロセスをみせるものがほとんどだったのが「未知との遭遇」では世界政府が未知のスペースシップとの「融和」ということを最終解決にもってきたことがこのジャンルでのピークを迎えた記念塔となっていることが後年スピルバーグの作品群を俯瞰すればわかるだろう。

それまで地球外生物対人間(アメリカ人)をモチーフにした映画では戦前、戦後の東西冷戦中の共産主義を地球外生物の地球侵略に喩えて最後には地球が完全に侵略されてしまうというものまであったものの、殆どが主人公(アメリカ人)が勝利して解決、目出度し目出度し、というものだったものがここでは未知の世界のスペースシップとの交信を単純な音符を媒介に感動的なシーンで作り上げ、それまで世界中にあった謎の、航空機、人、物、などが突如として消え去っていたその人々が時空をワープしてこのスペースシップから降りてくるのと対照的にそのタラップをNASAの乗組員達と共に主人公も乗船して船出するというエンディングにしたてて抗争、暴力もないある種ファンタジーの完成を遂げている。

それから5年経って典型的なアメリカ人、スピルバーグが子供用に「未知との遭遇」を敷衍して作ったものがこの「E.T.」だ。 未知との、、、、での異星人の姿はここでは子供向けのユーモラスな姿となり、細長い蜘蛛のような手足をもち目は細長で脅威の特になく優しいものをもつものの全体の姿はミステリアスであった未知との、、、異星人がここではその能力の程度は未知なものの女子供にアピールする「ホーーーム(家へ帰りたい)」であり、これは典型的な白人アメリカ母子家庭のもともとあるべき家庭を希求して彷徨う姿の投射でもある。 それは寒々しい溝に白々とふやけた肉を一瞬みせて横たわる瀕死のE.T.の姿に具象されている。 

子供向けファンタジーであるからピーターパンやメリーポピンズ等を踏襲したさまざまな絵が散りばめられて子供のそばに座る親が「あれはあのお話のときにこういうのがあったねえ」とそれがクリスマス時のサンタクロースを配したコカコーラCFのようにアメリカ的ファミリー映画の古典的構成にもなっている。 今では成人して中堅のいい女優となっているドリュー・バリモアのここではぬいぐるみを小脇に抱えてかわいい仕草で訥々と話し、山場では涙ながらに演技する姿が光り、後年になってはこの主人公は役者群の中に紛れたものとなっているのとは対照的だ。

大人、若者むけには後年、宇宙人、人知では解けない謎、政府の陰謀がらみで構成されたテレビシリーズ作品、「X−Files」やスピルバーグ製作総指揮の「Taken」などがこの筋のものとして面白い。

この映画の封切り当時、オランダの北の町の映画館で観たのだが、自分で選んだ映画ではなかった。 母子家庭で忙しいユダヤ・日系アメリカ人の母親から16になる娘をエスコートして欲しいとたのまれて連れ立って町の映画館まで自転車で出かけたのだが、娘の感動ぶりに驚いて逆にしらけた思い出が残っている。 男と女の、それも情緒豊かな年頃の娘との違いに驚いたのだがその後この映画がテレビで放映されるのをちらちらとザップさせるだけで全て観たのは今回が2度目だった。 初回から27年後には自分の涙腺が歳のために緩んでいるのが新たに確認された。 女、子供、老人はこういうものに弱いのだ。

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