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Michiel Borstlap / Ernest Glerum / Han Bebink Wed. 12 Nov. 2008 at BIMHUIS in Amsterdam Michiel Borstlap (p) Ernst Glerum (b) Han Benink (ds) 1St Set 1) Four in One 2) Round Midnight 3) Epistrophy 4) Mysterioso 5) 1nd Set 6) 7) 8) 9) 10) Mysterioso 11) 12) 13) Well you need't このコンサートに出かける一週間ほど前にこの会場で買った Borstlap の新譜、 Monk / Beninnk,Gleeum、Borstlap GPM Recorded April 08 を聴いていた。 なるほど全曲モンクのものでよくスウィングする。 Borstlap はオランダのピアノ弾きの中で貴公子というふうに扱われている。 才能豊かなピアノで何でも弾きこなし、中には彼は自分の才能を持て余しているのではないかという者もいるほどだ。 曰く、親が作曲家で自身も作曲をして何年か前にはアラブの王様のために組曲をつくりそれで濡れ手に粟だ、とやっかむ者もいるとも聞く。 嘗てのポップの実力のある歌手と組んで世界ツアーをやるというのでその旗揚げをかねてテレビに登場したのも見て、おもちゃのようなシンセサイザーを上手に扱ってヒップな音を出していたのは2年ほど前だったのではないか。 彼がモンクを演奏して出来が悪いわけはない。 また、皆、モンクが好きだし、演奏する者はそれぞれのモンクをもっているのだからその解釈に興味が行くのは当然のことだ。 このアルバムを聴いて才能あるピアニストがモンクを演っている、と感じた。 それぞれのタイミングもとぼけた味のあるモンクもそこにありその後 Borstlap のピアノが続く。 どの曲もしっかりしたモンクのコンセプトで進みとそのあと彼の様々な解釈で綴られそれは徐々に自己のものに変成していく。 そのうち Borstlap がそれに替わって演奏している。 華やかで丹精で響きが素晴らしい。 舞台にはスタンウェーピアノ と コントラバスより小さくてチェロより大きなバス、それにポツリとスネアドラムが一つ置かれていて、それはCDのセッティングと同じなのだけれど響きがかなり違う。 CDではピアノとバスの響きが対応してそれに呼応する形でスイングするスネアドラムがからんでいるのだけれどライブではスネアドラム、すなわちドラムスの巧者、ベニンクが丹精に弾いてボルストラップを鼓舞し、ピアノをどんどんモンクからその彼方へ追いやる先導者を務めているようにも聴こえた。 とりわけピアノを主役にするような此の夜の構成ではスネアに加えて持ち前の、周りを全てリズムを叩き出すための楽器にする仕掛けが成功している。 自分の体、 口腔、 脛、 舞台のフロア、 フロアから控え室に降りる階段の鉄柵、スティックやブラシは言うに及ばず指、肘、頭、踵と肉体と環境の接触がリズムを刻みだすのだ。 興が乗れば寝転び両手両脚でリズムを鈍重に刻むこともある。 ライブのセッションの楽しみはそのダイナミズムだ。 各自ソロ部分を充分取って徐々に高みに乗せ上げては和やかなユニゾンへ、また各自平行して全力疾走へと変化するなどそれはCDと比べると熱量の差は明らかだろう。 特に第二セット以降の白熱する各自楽器の対話では息をもつかせぬ緊張感を漲らせる場面が多く 13)になだれ込む大団円には聴衆は充分このトリオを堪能した気配が窺えた。 コンサートが終わり夜汽車で30分ほど自分の町まで帰るのにビールでも飲みながら、と座った席でプルトップを引いた時私の前に一人の20代中ごろの女性が座り、見ると手に上記CDを持っていたので話し始めるとさっきのコンサートにいたのだという。 そして、コンセルバトワールでクラシックピアノを修めた彼女は今夜のボルストラップは今まで聴いたのとは違うと言う。 あの人らしからぬ、というようなことを言った。 確かに今夜は自分を切羽詰め、自分をどこかに追い込むような事をしていたのではないか、それはトリオのあとの二人の領分、フリー、インプロヴィゼーションの様子が彼のメリハリの利いた第一級のピアノをそこからどこかへずらせるようなことをやっていたのでは、、、というようなことを言った。 二人ともこのトリオでのベニンクの影響がそこに大きくあることには異存はなかった。 |
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